「スマホの文字が、なんだかかすむ」
「夕方になると、ピントが合いにくい」
「目がしょぼしょぼして、頭まで重く感じる」
そんな目の不調、感じることはありませんか?
老眼かな、年のせいかな…と見過ごしているうちに、目の疲れが抜けなくなっている。私自身も、最近「見えづらくなったな」と感じることが増えてきました。
こうした目の乾きや見えづらさも、更年期の体の変化と関わっていることがあります。ここでは、なぜ目が乾いたり見えづらくなったりするのか、夕方につらくなりやすい理由、そして気になるときの向き合い方についてお話しします。
・更年期に目が乾く・見えづらくなる理由
・すぐにできる、目の休ませ方
・受診を考えるポイント
目の乾きと、女性ホルモンの関係

目が乾く、かすむ、しょぼしょぼする。そんなとき、「年のせいかな」「パソコンの使いすぎかな」と思う方が多いと思います。私もそうでした。
更年期世代の目の不調には、女性ホルモンの変化が関わっていることがあります。
手のこわばりと同じように、ここでも鍵をにぎるのは、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンです。エストロゲンは「潤いを保つホルモン」とも呼ばれ、肌や粘膜、そして目の潤いを守る働きがあると考えられています。更年期に入ってエストロゲンが減っていくと、涙の質が変わって目が乾きやすくなったり、目の表面が敏感になったりすることがあります。
日本眼科医会によると、ドライアイは男性に比べて女性のほうが約2倍起こりやすく、とくに中年以降の女性に多いとされています。年齢を重ねた女性にとって、目の乾きは珍しいことではなく、とても身近な不調なんです。
更年期の乾きは、目だけにとどまらないことがあります。エストロゲンの減少は全身の潤いに関わるため、目の乾き(ドライアイ)・口の乾き(ドライマウス)・肌や膣の乾きなどが、いっしょにあらわれることがあります。これらをまとめてドライシンドローム(乾燥症候群)と呼ぶことがあります。
「最近、あちこち乾くな」と感じたら、その背景にホルモンの変化が隠れているのかもしれません。
目の乾きや見えづらさが強い場合や、続く場合は、別の原因が隠れていることもあります。気になる方は受診を考えたほうがいいサインを先に読んでみてくださいね。
夕方に見えづらくなるのは、なぜ?

「朝はそうでもないのに、夕方になると見えづらい」「一日の終わりに、目がかすんでくる」。そんな声をよく聞きます。
これには、一日の目の使い方が関係していると考えられています。
朝から晩まで、私たちの目は休みなく働いています。スマホ、パソコン、家事、買い物の値札…。近くを見続けると、ピントを合わせる目の筋肉がずっと緊張した状態になり、夕方にはその疲れがたまって、ピントが合いにくくなることがあるんです。「夕方老眼」という言葉で呼ばれることもあります。
さらに、画面を見ているときは、まばたきの回数が自然と減ります。まばたきは涙を目の表面に行きわたらせる大切な動き。それが減ると涙が乾きやすくなり、夕方の乾きや見えづらさに拍車をかけます。エストロゲンの減少で涙が不安定になっているところに、一日の疲れが重なる…。更年期世代の夕方の目は、なかなかにがんばっているのです。
私は仕事で1日中パソコン操作をします。夕方が近づくにつれて画面がぼやける感じがあり、メガネ(老眼鏡)を使用しています。通勤時や寝る前の読書が好きなのですが、最近は寝る前の読書が辛くなってきました。目をいたわるために、目薬やサプリを取り入れながら様子を見ています。
夕方の見えづらさは、目からの「少し休ませて」というサインなのかもしれないね
次の章では、毎日の中でできる目の休ませ方をお話しします
今日からできる、目の休ませ方


目の不調とのつき合い方も、特別な道具がなくても始められます。大切なのは休ませると温める、この2つです。
意識して、まばたきをする
画面に集中していると、まばたきは自然と減ってしまいます。ときどき「あ、まばたきしてなかったな」と思い出して、ゆっくり数回まばたきするだけでも、涙が目に行きわたります。意識するだけでできる、いちばん手軽なケアです。
遠くを見て、目を休ませる
近くを見続けると、ピントの筋肉が緊張しっぱなしになります。20分ほど画面を見たら、少し顔を上げて、窓の外や部屋の遠くをぼんやり眺める。それだけで、筋肉の緊張がふっとゆるみます。家事の合間に、空を見上げるのもいいですね。
目もとを温める
蒸しタオルやホットアイマスクで目もとを温めると、涙の油分を出す部分(マイボーム腺)がはたらきやすくなり、涙が安定しやすくなると言われています。じんわりとした温かさは、目の疲れそのものもほぐしてくれて、心地よいものです。一日の終わりのひとときに、取り入れてみてください。
乾燥する環境を、少し見直す
エアコンの風が直接目に当たっていませんか?風向きを変える、加湿器を使う、画面を目の高さより少し下に置く(見下ろすと目の開きが小さくなり、乾きにくくなります)。ちょっとした工夫で、目の乾きはやわらぎます。
無理に「治そう」とがんばらなくて大丈夫
小さな習慣をできるときに取りいれる、それで十分だよ
受診を考えたほうがいいサイン
ここまで「更年期の目の乾きや見えづらさ」についてお話ししてきましたが、目の不調の中には、別の原因が隠れていることもあります。目の乾きはセルフケアで楽になることも多いのですが、なかには早めに眼科で診てもらったほうがいいものもあります。
次のような場合は「乾きや疲れのせい」と決めつけず、早めに眼科を受診してください。
- 目の痛みが強い、または頭痛・吐き気をともなう
- 視界の一部が欠ける、黒い影やカーテンがかかったように見える
- 急に視力が落ちた、ものが二重に見える
- 光がまぶしく感じたり、光が走って見えたりする
- 充血や目やにが続く、目を開けていられない
これらは、緑内障や網膜の病気など、早い対応が必要なサインのことがあります。とくに急な痛み・頭痛・吐き気をともなう見えづらさは、すぐに受診してください。
一方で、まばたきや休息で楽になる、夕方に強くなる、目薬で落ち着く、といった場合は、ドライアイや目の疲れによるものが多いと言われています。とはいえ、自己判断だけでは見分けにくいこともあるので、気になる状態が続くときは相談してみると安心です。
もうひとつ知っておいてほしいことがあります。
緑内障のように、初期は自覚症状がほとんどないまま進む目の病気もあります。日本眼科医会は、40歳を過ぎたら定期的に眼の検査を受けることをすすめています。「とくに困っていないけれど、しばらく眼科に行っていないな」という方は、一度検査を受けておくと安心です。
どこを受診すればいい?
目の症状は、まず眼科が入口です。
ドライアイの点眼薬や、涙を保つ治療など、症状に合わせた対応をしてもらえます。
更年期の不調全体が気になる場合は、婦人科で相談するのもひとつです。
受診のときは、「いつから」「どんなとき」症状が出るかを具体的に伝えると、診てもらいやすくなります。
まとめ


目の乾きや夕方の見えづらさは、年齢のせいだけでなく、更年期世代の体の変化や、一日の目の使い方が関わっていることがあります。
スマホやパソコン、家事、読書。
目は思っている以上に、朝からたくさんの情報を受け取り続けています。夕方になるとピントが合いにくくなったり、乾きを感じたりするのは、目からの「少し休ませて」のサインかもしれません。
毎日の中でできることは、むずかしいことではありません。
・意識して、まばたきをする
・近くを見続けたら、遠くを見て休ませる
・蒸しタオルなどで、目もとを温める
・エアコンの風や部屋の乾燥を見直す
小さなケアでも、目を酷使し続けないための助けになるよ
ただし、次のような場合は、早めに眼科で相談してください。
見えづらさを感じた日は、少し立ち止まって、目を休ませるタイミング。
画面から目を離す、遠くを見る、目もとを温める。そんな小さなひと休みを、毎日の中に入れていけたらいいですね。
・日本眼科医会「ドライアイに悩む方へ―生活の注意と治療の目安―」
https://www.gankaikai.or.jp/health/52/index.html









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