自律神経は、心拍や血圧・体温調整・睡眠リズムなどを無意識にコントロールしてくれる大切な仕組み。
更年期世代はこのバランスが乱れやすくなり、「気持ちが落ち込みやすい」「眠りが浅い」「なんとなく体が重い」「やる気が出ない」といった状態が起こりやすくなります。
そこで大切なのが、昼間の過ごし方。
ちょっとした習慣を意識するだけで、不調のゆらぎがやわらいでいきます。
今回は、日常に取り入れやすい「昼間の行動習慣」をご紹介します。
朝〜昼に太陽の光を浴びて体内時計をリセット
朝の光には、体内時計をリセットして自律神経のリズムを整える働きがあります。
私たちの体は「光を浴びてから約15時間後に眠くなる」という仕組みを持っています。

夜9時に必ず眠くなるのは、こういうことだったの?!
つまり、朝に光を浴びると夜の睡眠の質が上がりやすくなるのです。



朝起きてから1時間以内に太陽の光を浴びることが、自律神経を整える第一歩なんだな
光の刺激が目から脳に伝わると体内時計がリセットされ、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌リズムも整います。
結果として「夜の寝つきやすさ」にもつながるのです。
更年期の方の多くが「眠りにくい」と感じていますが、その背景には生活リズムの乱れが隠れていることも。



起床後にカーテンを開けるだけでも、十分な効果があるんだ
朝10分〜15分、ベランダや玄関先に出て光を浴びるとさらにいいですね。
ウォーキングを兼ねれば一石二鳥ですね。
- 起床後にカーテンを開ける
- 曇りの日も自然光を浴びる
- 可能なら、ベランダや玄関先に出て3分深呼吸


軽い運動で血流を良くする
「激しい運動は苦手」という方、安心してください。



わたしも苦手です・笑
自律神経を整える目的なら、ハードな運動は不要。
むしろ、軽めのウォーキングやストレッチ、ヨガなど“心地よい”と感じられる運動が効果的。
軽い運動は血流を促進し、交感神経をバランスよく働かせます。
血流が良くなると脳や筋肉に酸素が行き渡り、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになります。
特に日中に少し体を動かすことで夜に副交感神経が優位になり、眠りやすくなる効果も期待できます。
「更年期で疲れやすいから運動は無理…」と感じる人でも、椅子に座ったまま足首を回す、デスク横で背伸びをするなど、ちょっとした動きが効果的です。
「買い物ついでに一駅歩く」「昼休みにオフィス周りをぐるっと散歩する」など、小さな習慣でも十分です。
- 午前〜昼過ぎに20〜30分歩く:通勤時の歩行も立派な運動!
- 深呼吸を意識して肩の緊張をほぐす:肩をすくめて、すとーんと力を抜きましょう。
- 日中の運動が夜の睡眠の質も高める:小さな動きでOK。積み重ねましょう


深い呼吸でリセットする
忙しいと呼吸が浅くなりがちです。
浅い呼吸は交感神経を優位にし、体を緊張モードに導いてしまいます。
そこでおすすめなのが、「4秒吸って、6秒吐く」という深呼吸。



何も考えず呼吸に集中すると、気持ちが楽になるよ
お腹に手を当てて呼吸する“腹式呼吸”を意識すると、副交感神経が刺激され、心が落ち着きます。
仕事や家事の合間、イライラを感じたときに取り入れるとリセット効果が高まります。
昼寝は10〜20分だけ
「午後になるとどうしても眠くなる…」これは更年期世代に多い悩みです。
ホルモンの影響で体がエネルギーをうまく作れないことが関係しています。
また、食後は消化のため副交感神経が優位になります。



無理に頑張ろうとすると、自律神経の切り替えがうまくいかず、疲労感に直結するよ
10〜20分の休憩や目を閉じるだけでも、副交感神経がスムーズに働きやすくなります。
ここでおすすめなのが短い昼寝。
10〜20分だけ目を閉じると、脳がリフレッシュされ、自律神経も整います。
逆に30分以上眠ってしまうと夜の睡眠に響くので、タイマーをセットしておくと安心です。
- デスクにうつ伏せで5分でもOK
- 深呼吸や軽い瞑想もおすすめ
こまめな水分補給
意外と見落とされがちなのが水分不足。
体内の水分が減ると血液が濃くなり、交感神経が優位になってしまいます。
その結果、頭痛やだるさが強く出てしまうことも。



なんか気持ち悪い、頭痛い…というときは
忙しくて水分補給できなかった時が多いです😓
1日に必要とされる水分量の目安は、体重1㎏あたり30ml~40ml。
体重50kgの場合、50㎏×30ml~40ml 1,500ml~2,000ml(1.5L~2L)
体重60㎏の場合、60㎏×30ml~40ml 1,800ml~2,400ml(1.8L~2.4L)
コップ1杯200mlと考えると、かなりの回数の水分補給が必要になりますが、上記の目安は食事からの水分補給も含まれています。
私は1度に200mlの水分補給ができなくて、100~150mlずつ回数を多くしています。
“起床時、朝食時、出社時、昼食時、3時のおやつの頃、夕食時、入浴前、入浴後、就寝前“
今のところ、このタイミングで無理なく自然に水分補給できています。
よければ、試してみてください。



これ以外にも飲みたい時にチビチビと飲んでいます。
水やノンカフェインのお茶をこまめに飲むのがポイントです。
はじめた時、「水って味気ない」と思っていましたが、あるとき体がふっと軽くなる感じがしました。
どうしても午後にコーヒーが飲みたいときはデカフェを。近頃はスーパーでもデカフェコーヒーを買えるので助かります。
コーヒーや紅茶はリフレッシュに役立ちますが、午後遅くの摂取は自律神経を刺激しすぎ、夜の睡眠に悪影響を与えることがあります。「14時まで」を目安に楽しむと安心です。
- カフェインを含む飲料は、朝〜昼はOK。
- 夕方以降は、ノンカフェイン飲料に切り替える
- 水分補給はこまめに
自然に触れる
「緑を見ると落ち着く」という経験はありませんか?
実は、植物🌿や自然の景色には副交感神経を高める働きがあります。
近所の公園を散歩👟したり、観葉植物🪴を部屋に置いたりするだけでも、心の安らぎにつながります。
自然と触れ合う時間は、自律神経をやさしく整えてくれる、まさに“心の栄養”です。
通勤途中に自然の多い公園があれば、数分足を止めてみませんか?
木々の緑を眺めながら、風を感じながら、深呼吸するひとときで、忙しい毎日に少しゆとりが生まれるかもしれません。
日中の“笑い”と“会話”でリセット
笑うと副交感神経が優位になり、心身の緊張がほぐれます。
さらに、誰かと会話することでストレスが軽減し、孤独感も和らぎます。
更年期は「閉じこもりやすさ」が課題になるため、意識的に人とのつながりを持つことが大切です。



つながる相手が大事だよ
- 家族や同僚と何気ない会話をする:一緒にいて疲れる相手はNG。
- お笑い動画でひとり笑いも効果的
テレビでもYouTubeでも、ラジオでも。手軽にできておすすめです。 - ペットとのふれあいも◎
まとめ
更年期世代はホルモンバランスの変化により、自律神経が乱れやすい時期です。
けれど「昼間の過ごし方」を工夫することで、体も心もぐっと整いやすくなります。
- 朝の光を浴びて体内時計をリセット
- 軽い運動で血流を巡らせる
- 深い呼吸でこまめにリセット
- 昼寝は短く、質を重視
- 水分補給と自然の癒しで心をほぐす
- 笑いと会話
これらを意識するだけで、毎日のゆらぎがやわらぎ、「また明日も頑張れる」と思える力が戻ってきます。
「昼の過ごし方」が「夜の眠り」を決める。
そう思うと、今日からできる工夫がちょっと楽しみになってきませんか?
大切なのは「無理をしないこと」。
できることから取り入れて、自分のペースで生活を整えていきましょう。
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